続『源氏物語』新写本発見!
紫式部が記した『源氏物語』の原本は散逸して、残っていないのですが、
決して紫式部がだらしない人だったからではありません。
『源氏物語』が、あまりに秀逸だったからこそ、
紛失してしまったと考えられます。
現代でも、おもしろい漫画など、友人に貸したら、その友人が他の友人に又貸ししてしまい、
ついには誰の手元にあるのか分からなくなって、貸した人の手元には返らない。
そんな事件が、身近にもありませんか?
『源氏物語』は、書かれてから1200年以上経っているのに今でも読まれています。
しかも、外国語にも翻訳されて、世界的な古典文学として広く読まれている名作なのです。
平安当時の人々にも親しまれ、貸し出された結果、
作者の手を離れて戻って来なかったということではないでしょうか。
発見された写本には、欠けている部分はなく校訂跡もあり、
定家の注釈もあるので、源氏物語の研究が進む可能性があります。
校訂の過程が分かることで、創作の様子や流れを追うことも可能になります。
※この話題についてはネットのニュースでも取り上げられています
(さらに続きます)
※画像は「源氏物語」の写本の編さんをした藤原定家