大分・中津・別府の個別指導

慶林館ブログ

雨が降り続いていますね。
この前、雷を[神鳴る]と和歌で表現していると書きましたが、
今回は枕詞です。
皆さんは、雨の枕詞を知っていますか。
答えは[ひさかたの]です。
そのことを、ある生徒に言ったところ
[ひさかたの]は[ひかり]だけではないの?と言ってきました。
確かに、[ひかり]は有名ですが、
[ひさかたの]は天空に関する語を引き出す枕詞で、[天][雨][月][雲][空][光][夜]などにかかります。

久方の天の香具山このゆふべ霞たなびく春立つらしも 万葉集
久方の月に生ひたる桂川底なる影も変はらざりけり  土佐日記
久方の月の桂も秋はなほもみぢすればや照りまさるらむ 古今集
久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ   古今集
枕詞は私たちに無限の世界を感じさせるとても魅力的な和歌の修辞法です。
この雨の中、少し和歌にふれてみませんか。
ディック学園